NPS®を上げたい!役立てたい!
顧客満足を測る指標の一つであるNPS®。
- 理屈は分かるけど、結局具体的に何の役に立つのかわからない。
- 結果を向上させる方法が分からない。
という人も多いはず?
今回はまずNPS®を深掘りし、そこから見えてくるNPS®の価値と向上させる方法まで、一挙公開します!
▽NPS®を簡単に解説
①「商品・サービスを他の人にも推奨したいか?」を0~10の11段階でアンケートを取ります。
②9と10を推奨者、7と8を中立者、0~6を批判者に分類し、全体のアンケート回答者から各分類の割合を%で算出します。
③推奨者の割合 – 批判者の割合を計算したものがNPS®となります。
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NPS®の数値評価は、どんな意味?
上述したように、NPS®はアンケート結果を数値で得るものです。
数値評価は、達成度合いを測るには非常に有用ですが、「そもそも数値結果の意味は?」「その結果を向上させるために何をすべきか?」は分かりにくいものです。
具体的に何をすべきか?を認識するため、言語化を試みてみました。
実際にお客様が11段階の数値評価をする時、どのような気持ちなのでしょうか?
上表は、NPS®の質問に対して数値回答した際、お客様がどういう気持ちか?を言語化したものです。
※筆者の個人的評価です。
NPS® | 気持ち |
0〜3 | × 利用をやめたい |
4〜6 | △ 継続利用するが、他にもっと良いサービスがあれば乗り換えたい |
7〜8 | ○ 継続利用するが、人に勧めるほどではない |
9〜10 | ◎ 満足、人にも勧めたい |
0~6はサービスを解約する可能性が高いお客様、7~8は現状のまま利用してくれるお客様、9~10はお客様自身で新たなお客様にサービスを紹介してくれる可能性が高いお客様という枠で括れます。
これはちょうどNPS®の批判者(0~6)、中立者(7~8)、推奨者(9~10)とマッチします。
- 批判者(マイナス)は離反する可能性が高い顧客。
- 推奨者(プラス)は新たな顧客を紹介してくれる可能性が高い顧客。
NPS®は「推奨者の割合」-「批判者の割合」で算出されるため、得られるプラス or マイナスの数値は、「既存ユーザーの満足度・紹介だけに頼った場合、今後ユーザー数が増えるか?減るか?」の指標とも言えるでしょう。
もちろん全ての企業は、新規顧客獲得に向けた販売促進活動を行なっているため、NPS®がマイナスであってもユーザー数が増えていく可能性はあります。ただし、NPS®がプラスであるサービスの方が、より顕著に結果は出てくるでしょう。
NPS®の上げ方
さて、NPS®は下記の変化で向上します。
(A)0〜6評価を7〜8評価に上げる。
(B)7〜8評価を9〜10評価に上げる。
これらを言語化すると、どうすればNPS®が上がるか?が分かります。
(A)他社サービスに乗り換える可能性を持ったお客様が、乗り換えないで継続利用する。
⇒顧客の継続利用を促進する。
(B)人に勧めたいと思っていないお客様が、人に勧めたいと思うようになる。
⇒サービスを紹介したいくらいのファンになっていただく。
結局のところ、「NPS®を上げる=顧客満足度を上げる」という事ですが、その中でも特に(A)継続利用の促進、(B)人に勧めたいという気持ちの促進、これら2点に凝縮されるとも言えます。
これらに絞れば、NPS®を向上させる方法も分かってきます。具体例を少し紹介します。
(A)継続利用促進 | ・他社サービスに乗り換えを検討する前に、相談されるポジションにいる。 ・自社サービスと他社サービスに対する市場の評価を把握する。 ・自社サービスに対するお客さまの声を聞く。 |
(B)人に勧めたい | ・サービスに「感動ポイント」を作る。 ・サービスの有用さを認識する。 ・ユーザーコミュニティを作り、ユーザーの連帯感を高める・・等 |
まとめ
今回は言語化という方法を用いて、NPS®を深掘りしました。
既存顧客の増減予測を計る事も出来るNPS®は、非常に重要な指標と言えるでしょう。
「継続利用促進」と「人に勧めたいくらいファンになっていただく」これら2点に注視し、サービスの向上・改善を試みる事でNPS®が改善され、結果として多くのお客様に素晴らしいサービスが提供可能になるはずです。