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業務改善は迅速に!コールセンター運用術

コールセンターのSV・センター長の主な仕事は、大きく分けると2通りあります。

  • コールセンター業務の遂行
  • 現場の運用改善

今回は「現場の運用改善」に焦点を当ててみました。

窓口・サービスに改善点があれば、できるだけ短い時間間隔での改善を実現します。

~アジャイル型のコールセンター運用(仮)の原則の一つ~

3種類の運用改善

コールセンター運用改善は、その改善ポイントに合わせて3種類に分けられます。

  1. コールセンター内で完結する改善活動
  2. 他部署連携が必要な改善活動
    ※アウトソーサーの場合は、委託元企業との連携
  3. 顧客の声を基にした改善活動

本記事では、1.2.について考察します。 ⇒3.は別記事(下記リンク)をご参照ください。

コールセンター内で完結する改善活動

コールセンター勤務者にとって、最も身近で、最も早く実現可能で、最も早く効果を実感が出来る改善ポイントです。

改善ポイントの例

  • 働きやすい環境を作る。
  • 運用ルールを見直す。
  • 研修体制を見直す。
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ここで筆者が考える重要なポイントは、「決裁権」「期日」です。

決裁権

「運用を改善する」という事は、「誰かが改善する事を決定して、実行する」という事です。
もし改善ポイントを見つけても、誰に伝えれば良いのか?が分からない場合、現場の不満・愚痴で終わってしまう可能性が高いです。
これはコールセンターでよく見かける悪い例となります。

そこで、内容に合わせて判断・決断する担当者を定め、報告ルートも明確にする事で、スムーズな運用改善が実現出来るでしょう。

予算が必要なもの(環境改善)センター長が決定
業務フロー、FAQの改善ナレッジ担当責任者が決定
研修関連研修担当責任者が決定

期日

良い仕事をするためには期日を定める事が大切ですが、これは早ければ早いほど良いです。

特に本項目の改善活動においては、コールセンター内で完結するため、決定だけなら即日可能です。
決裁権を持つ人間に伝わってから、当日(遅くとも翌日)には決定できる体制とするのがベストです。

誰が決裁権を持ち決定するか?を予め決めておくことで、スムーズな決断が実現できます。

他部署連携が必要な改善活動

次は、サービスを提供する会社内で解決出来るが、コールセンター内だけでは解決できない運用改善です。
※業務委託の場合は委託元含みます。

担当部署より折返し連絡を約束したが、約束の時間に連絡がない事が多い。折返し対応のルールを担当部署と見直す。
他部署の各社員から顧客対応の特別ルールを求められ、収集がつかない。全社統一の共通ルールを設定する。

これらの解決には、予め連携先部署と窓口業務に改善が必要な際、どのように実現していくかの運用ルールを事前に共有しておくことがベストです。
出来れば月々 or 数ヶ月に1度でも、関係部署が集まる定例会を実施し、そこでお互いに改善ポイントを話し合うと良いでしょう。

ここで大事なのは、お互いがいつでもルールを確認出来る体制を作る事です。

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グループウェアで最新ルールを社内連携するのがオススメです。

また今件は、窓口の責任者(センター長等)の力が、大いに発揮されます。
社内でコールセンターの認知度を上げ、関係部署と協力関係を持てるように、地道な社内営業が必要です。
コールセンターの価値向上や窓口の顧客対応を身近に感じてもらうため、試行錯誤していきしょう。


 

「誰が」「どのように」声を挙げるのか

最後に各運用改善において共通する重要なポイントです。

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・誰が改善ポイントに気付き、声を挙げるのか
・どうやってその声を収集するのか

センター長等の一部の人間だけが気付いた事を改善していると、相当広い視野を持っていない限り、多くの事を見逃します。
逆にすべてのコミュニケーターの声を聴こうとすると、多くの要望が届き過ぎて、運用が回らなくなるかもしれません。さらに、もし要望が叶わない場合、不満を募らせる結果にもなりかねません。

https://www.teleweb.co.jp/i-teleblog/wp-content/uploads/2022/01/tottele_blue.jpg

ただそれでも筆者は、全員が声を挙げられる体制を推したいと思います。

それぞれの立場の声を集める事には意味があります。
新人には新人だから気付けるポイントがあるかもしれませんし、SV、センター長にはそれぞれの目線があるでしょう。

皆でセンターを改善していくのは、皆でナレッジを更新していくKCS(ナレッジセンターサービス)にも通じるかもしれません。

大事なのは、皆の声をどのように収集するかルールとして明確に決めてしまう事です。
収集ルール自体は、自社のセンターに適切なものをセンター長が考えても良いでしょう。
そしてそのルールそのものも改善を繰り返し、皆の声で運用改善を実現するセンターを作っていきたいものです。

まとめ

今回はコールセンターの運用改善について、まとめてみました。
働く仲間の声を集め、迅速な決裁とスムーズな他部署連携を実現し、お客様にとっても自分達にとっても、より良い窓口を作っていきたいですね。

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橋本直幸

橋本直幸

旅行と読書が大好きなライター。コールセンター関連の最新トレンドや知識を共有し、皆さまの業務に役立つ情報を配信します。

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